ぷっちひみつ日記帳
〜嗚呼天晴最後のサムライ羽佐間篇〜
■月▲日
きょう はざまと いっしょに
えいがかんに らすと さむらいを みに ゆきました。
さむらいが いっぱいでてきて かこよかったです。
でも らすと さむらいの はずなのに
らすが ぜんぜんでてこなかったので かなしかったです。

けんわたなべとか ひろゆきさなだとか
さむらいが とても かこよかったですけど
はざまは なんか せいぞーふくもと とかゆう
とむくるーずに ひっつついてた さむらいが
まるで あしはなに ひっついてる じぶんみたいだと
ずいぶんと かんじょういにゅう してまして
えいがじゅう はんかちを かみしめて ないてました。
けど とむくるーずと あしはなは にてないから
よかったです。
もしにてたら はざまは あたりを わきまえず
あああにきあいたかったよおと すくりーんに だきついて
ぷっちが とてもはずかしいおもいを するので
にてなくて よかったなと おもいました。

あまりかくと ねたばれになって
ほかの まだみてないひとに おこられるので やめますが
でも よくかんがえたら これは ねたばれむようの
いんてぐらるばーじょんだったので
ねたばれを きにしないで つづけますと
にゅーじーらんどの だいしぜんが
とっても にほんじゃなくって よかったです。
きっとたぶん ろーどおぶざりんぐと おなじとこで
とったと おもいますので
なんか せんとうしーんが ろーどおぶざりんぐみたいで
はくりょくがあって よかったです。

そうしてみると けんわたなべの むすこの のぶただが
やを びゅんびゅんと うつ しーんは
なんだか れごらすみたいにみえて かこよかったです。
けど のぶただより おーらんどぶるーむのほうが
ずっと おとこまえだったので れごらすより
ちょっと かこよくなくて ざんねんでした。
けど だからきっと とちゅうのしーんで
みんなを にがすため はしで たたかって
しんだとおもってた のぶただが
くらいまっくすで しろのさむらいとして いきかえり
えんぐんをいっぱいひきつれて とうじょうするのかと
わくわくどきどきしながら まってましたが
ぜんぜんでてこなかったので がっかりしました。

そういえば だれも ゆびわをすてにゆかなかったので
それもやっぱり ざんねんでした。
もしかしたら いきのこった とむくるーずが
こゆきといっしょに ゆびわをすてに ゆくのかなと
おもって わくわくどきどき してたのですが
そのまえに えいががおわって ざんねんです。
だから らすと さむらい だいにぶで
こんどこそ ゆびわをすてに ゆってほしいと おもいます。

えいがをみながら となりのせきの はざまをかんさつすると
はざまは せいぞーふくもとの しにかたが
ひそうだとゆい ぼぶーとさけんで ないてました。
そうかとおもうと えいがのあちこちで やしのきが でてたので
べつのいみでも ないてました。
だからじつは ぷっちもちょっと もらいなきました。
らすがでてこなかったぶんも なきました。
けど もしも らすがでてたら
もっとかなしくて もっとないたと おもいます。

えいががおわって えいがかんをでるとき
もともと はざまは えいきょうされやすく
やくざえいがを みたあとは やくざのまねを
もともと やくざなのに したりしてたので
きょうもまた らすと さむらいに なりきって
まるめたちらしを ぶんぶんと ふりまわしました。
だからぷっちも かたなを ぬいて
ぶんぶん ぶんぶん ふりまわし
えいがかんの まえで はざまと いっしょに
ちゃんばらをして あそびました。

けど かたなだけじゃ らすと さむらいらしくなくて
だから ちかくに よろいがないかと さがしました。
さがしたけど みつからなかったので
ちかくにあった けんたっきーふらいどちきんの
おじさんの にんぎょうを ばらばらにして
かたとか くびとか どうを はめこんで
よろいみたいに してみました。
おじさんのあたまを かぶとみたいにして かぶりますと
なんか しろのぷるちねるらになって かこよかったです。

そんなふうに はざまと ちゃんばらしてたら
まわりのひとたちが きゃーとか わーとかゆって
くものこを ちらすように にげだしてくのが
まるで らすと さむらいのなかの しーんみたいで
かこよくて よかったです。
そしたら だれかが つうほう したらしく
けいかんが なんにんか やってきました。

けいかんが おまえたちていこうはやめろ と
けんじゅうを ぬいて けいこくしたので
ますます らすと さむらい らしくなって
とつげきーとゆって ぷっちは かけだして
ばんばんと じゅうをうつのも ものともせずに
かたなで けいかんたいを なぎたおしました。

けいかんが じゅうを ばんばん うって
ぷっちのからだに なんぱつも あたりました。
ぷっちは にんぎょうだから へいきで
けど それじゃ らすと さむらいらしくないので
ときどき わざと うおーと ゆって たおれました。
ゆだんした けいかんが ちかづいてきたら
また おきあがって なぎたおしました。

さいしょ はざまは ばかよせぷっちやめねえかと
ひやあせながして ぷっちを とめましたが
けいかんたいが ばんばんうってきたので
しかたなく じゅうをぬいて おうせんしましたが
けど じゅうでたたかうと らすと さむらいらしくないので
ぷっちが だめだよはざまと じゅうを とりあげました。
そしたらはざまは なにしやがんでぷっちと おこりましたが
まるごしではたたかえないので しかたなく
まるめたちらしで けいかんたいとたたかって
とっても らすと さむらい らしくなりました。
せっかくだから よろいも ひつようにおもったので
こんどは まくどなるどの おみせにたってた
おじさんの にんぎょうを たたっきって
はざまに きさせて あげました。
らすと さむらいで こゆきが きさせたみたいに
いろっぽく せくしーに はざまの ふくを ぬがせ
いろっぽく せくしーに きさせて あげました。
こゆきのまねして ちゅうも してあげました。
ちゅうするとき はざまが あばれたので
おさえつけて ちからずくで ちゅうしました。
けど よろいが あかと きいろの へんな もようで
かこよくなかったのが ざんねんでした。

そのまま しばらく けいかんと たたかいました。
それも なんか あきてきて
つまんなく なってきましたが
とつぜん いいことを おもいつきました。

そばにたってた はざまの えりくびを つかみ
あるぐれんさーんと おおごえで さけんで
ひっぱって せいぞーふくもとみたいに はざまを
じゅうのまえに たちふさがらせて あげて
ぷっちのからだを かばわせて あげました。
じゅうのたまが ばんばんとんで
はざまの からだに めいちゅうしました。
ほんとはいっぱつで よかったのに
じゅっぱつくらい あたりました。
ぎややややああああと はざまが さけび
ぐっと のけぞって ひっくりかえりました。
ほんとに せいぞーふくもとみたいに のけぞって
とても らすと さむらいみたいで よかったです。
ぷっちをかばって しんだ はざまが かんどうてきで
ぼぶーとゆいながら はざまを だきしめると
とても かんどうてきな しーんに なりました。

けど たまが きゅうしょをはずれてた せいで
すぐに はざまが おきあがって いきかえったので
かんどうが ぶちこわしで つまんなかったです。
はざまは な なにしがんでぇぷっちと おこったので
だから だめだよはざま おきるときは
ひろゆきさなだ みたいに かこよく
だいじない とゆわなくちゃ とゆったのですが
はざまはぜんぜん きいてくれなくて
まるめた ちらしで ぽかりと ぷっちを たたきました。

しめた やつらは なかまわれをはじめたぞ と
けいかんたいが ばんばん じゅうを うってきたので
かんがえたら らすと さむらいは
なかまわれなんて しなかったなと おもったので
はざまと なかなおりの あくしゅして
また たたかいを つづけました。
ぶんぶん かたなを ふりまわして
けいかんを いっぱい たおしたのですが
このまま てきを ぜんめつさせて しまったら
らすと さむらいに ならないと きがついたので
こんどは わざと うたれて たおれることに しました。
てきに しんしきの れんぱつじゅうが なかったので
かわりに ただのじゅうで がまん しました。

だから じゅうをうってきたとき わざと うたれました。
となりにいた はざまが よけようと してたので
よけないように しっかりと おさえて
はざまといっしょに ばんばん うたれ
いっしょに ころんと ころがって
わざと いたそうに ぴくぴくしました。
はざまは くるしみかたが とても りあるでした。

てじょうをもった けいかんが ちかづいたので
そんなんじゃ らすと さむらいじゃないよと
そいつを なぎたおして つづけました。
ちまみれの はざまを びしっと だきしめ
かつもとさん わたしは めいよを とりもどしました
だからあなたに めいよあるしを あげましょう と
もってたかたなで ぶすっと はざまを さしました。
はざまは りあるに うめいて たおれました。
ほんとうに はざまが りあるなえんぎを するので
あかでみーじょえんだんゆうしょうが とれそうでした。

けど ふと まわりを みまわすと
まわりにいた けいかんたちが だれひとりとして
へへーと ひかえてくれてないのに きずきました。
これじゃぜんぜん らすと さむらい らしくないので
ぷっちは そこらにいきのこってた けいかんたちを
ひとりのこらず ねこそぎ なぎたおしました。
けいかんは ひっくりかえったり のけぞったりして
ばたばた ばたばた たおれまして
だれひとりとして へへーとして くれませんでしたが
とりあえず たってるやつが いなくなったので
それでよしと することに しました。
これで らすと さむらいの
かんどうの くらいまっくすが さいげんできて
よかったなと おもいました。

けど かたなが きゅうしょを はずれてた せいで
すこししてはざまは またしても おきあがると
な なななな なにしやがんでえぷっちと ゆって
まるめたちらしで ぽかすか ぷっちを ぶちました。
だめだよはざま ここで はざまが いきかえったら
らすと さむらいじゃ なくなっちゃうよと
ゆいましたが はざまは ぜんぜん きかなくて
おこって さきに かえって しまいました。
あかでみーさいゆうしゅうじょえんだんゆうしょうの
せっかくの ちゃんすが なくなってしまって
とても ざんねんでした。

けど もし えいがに らすが でてきてたら
きっとはざまも もっといっしょに
らすと さむらいごっこを してくれたかと おもうので
やっぱり とても ざんねんでした。

おしまい

(H16.1.26_R.YASUOKA
(Based on Comic,
('Le cirque de Karakuri'
'by Kazuhiro Fujita)

おことわり:
本作は藤田和日郎作「からくりサーカス」をモチーフとしたフィクションです。
作中登場する、あるいは想起されるいかなる人物・人形・団体・事件・映画その他はすべて架空であり、
実在とはまったく無関係です。