「わはははは! イキのいいのが獲れたぜ。 「これで、稽古疲れで熱を出したドミも喜んでくれるぞ♪ 「・・・ 「・・・・・・(じゅる)・・・・・・ 「いかんいかんっ、これはドミのために獲ってきたんだ。 「ドミっ、ドミ公ーっ! シャケを獲ってきたぞ! オレ様と一緒に食べようぜ!」 「どみ・・・!!」 (自室のベッドに腰掛けるドミ。 (微妙に顔が違う。そして異様に鼻が長い) 「ド・・・ドミートリィ・・・ 「はて・・・いつもと少し違うような・・・ 「・・・・・・・・・ 「・・・・・・・・・・・・・・・ま、いいか」 「・・・どうかしたか、ダール」 「いや、何でもねぇ。 「それよりドミ公、もう平気なのか。熱は下がったか?」 「あ(汗)・・・フッ・・・・・・・・・下がった・・・」 「だったらいーんだ。よかったなドミ、元気になってよ!」 「はははっ。心配かけてすまないな、ダール(そーら、たかいたかい♪) 「・・・ん・・・あれは?(じゅるる)」 「おっそうだ。おめーが元気になるように獲ってきたんだぜ!」 「そうか(垂涎)、じゃあ食べようかダール」 「おう、そうこなくちゃな!」 (かぶりつく二人。 (天井で拘束されたドミ、それを見おろす) 『ふがもが(ちがうだろダール、そいつはニセモノだ・・・) 『もがふががもが(そいつは、私になりすました自動人形なんだよ!!) 『もふが〜むがむ(早く気づいてくれ、気付かないと人形が燃やされる・・・)』 「満腹だな(ブフ〜)ドミ!」 「ああ、うまかった!(ゲフ〜) 「それより、ダール・・・お前、いくつ技が使えるようになった?」 「何言ってんだよ? ひぃ、ふぅ・・・と、とにかくいっぱいだぜ!」 「いっぱい(!)・・・・・・ダールのくせに・・・」 「? 何か言ったかドミ!?」 「い、いや・・・で、人形はどこだったっけ?」 「おう、確か・・・」 『むがもごもが(ば、バカ! 言ったら人形が燃やされる!) 『むもがーっ!(言うなーっ!)』 (ダールが口を開きかけた時、 (ドアが開いてロッケンフィールド登場) 「イワノフ君、見舞いに来たよ。容態はどうかな?」 「・・・(!)」 「おっ、教授!」 『むががもが♪(た、助かりました教授♪) 『むがむぐもがもが(いいタイミングで来てくれました!) 『むがむがたけわきむが!(早くそいつが偽物だと暴いてください!)』 「イワノフ・・・君? 「いつもと何か、違うような・・・」 『むがーもがもぐ!(そうです、さあ!)』 「やあ、教授。美人の奥さんはお元気ですか?」 『(!)』 「やっ、やだなイワノフ君・・・美人だなんてそんなことは・・・ 「だけど、そう言ってもらえるとうれしいよ。イワノフ君♪ 「そうだ、今度の休みにイギリスにぜひ遊びに来てくれたまえ。 「メアリ特製のレーズンパイでティータイムといこうじゃないか」 「ええ教授♪ よろこんでお邪魔します」 「おいドミ公よ、オレ様も一緒につれてってくれよ。友達だろ?」 「おっと、もちろんダール君も招待するよ。 「何しろ、リッチーのお気に入りのヴァイキングのおじさんだからね」 「さっすが教授! んじゃ、またイキのいいシャケ持ってくぜ!」 「そ・・・それは、気持ちだけ受け取っておくよ・・・」 「あはは♪ 教授、ダールの好意を無にしたらいけませんよ」 「おっと、これはイワノフ君に一本とられたようだね。ははは・・・」 「何だかしらねぇけど楽しいな! わはははは!」 『・・・!!!(涙)』 (そのとき、 (拘束していたテープがはがれ、 (ドミートリィ、床に落下する) 「え!?」 「おっ!?」 「ハッ!?」 「(猿轡を外して)うわぁぁぁぁぁっ!」 「ド・・・ 「ドミートリィが二人!?」 「ち、違いますよ! 「明らかにこいつが偽物じゃないですか〜!!」 「・・・・・・・・・ 「・・・・・・・・・・・・・・・・・・あ」 「『あ』じゃないですよ〜!」 「(目をそらして)お・・・オレ様は最初からき・・・気、気付いてたぞ! 「このオレ様が、スカンジナビアのヴァイキングの血が 「親友のど、どどど・・・ドミ公を見間違えるワケねーだろーが!!」 「見てたんだよダール! 全部最初から見てたんだよダール!」 「わ・・・私は・・・だって、メアリのことを美人だなんて言われたら・・・ 「なにしろほら、先週ハロッズで買った赤いエプロンがこれまたよく似合っていて、 「キッチンで鼻歌を唄いながらパイを焼く後姿を見ているだけで私は・・・ 「言いようもない幸福感に、ついひたってしまったりするんだな。これが♪」 「・・・い、言いたいことはそれだけですか教授〜!!」