うしおととらパロディ
「空想科学映画ウシトラマン」
(広大な宇宙に浮かぶ美しい星、地球)
N「銀河に浮かぶ青い宝石、地球。
「地球は、今日も、幾多の侵略者に狙われている」
(市街地の上空、突然あらわれたフスマ星人の円盤。
(円盤の中、モニターで街を見ているフスマ星人)
フスマ星人「うひょひょひょひょ。この地球は、今日から我々フスマ星人のものだ。
「愚かな地球人ども、オヤジガスの洗礼を受けよ!!」
(円盤から発射される謎のガス)
街の人「(ガスを浴びて)うわっ!!」
少女「おじさん、大丈夫!?」
街の人「(変貌して)うへへへへっへへへへ・・・勇ちゃん、おじさんのゾウさんを見てごらん。へへ、へへへへ」
少女「いやあああああ、おじさあああん!!」
N「解説しよう、フスマ星人のオヤジガスを浴びてしまうと、オヤジギャグを連発してやまない困ったオヤジになってしまうのである」
フスマ星人「うひょひょひょひょ。これで地球は、我々のものだ」
声「待て、そうはさせないぞ、フスマ星人っ!」
フスマ星人「ううっ、何奴だ!」
(空の彼方からウシトラホーク1号・3号、円盤めざして飛んでくる。
(ウシトラホーク1・γ号のコクピットでシグレ隊長、全機に指令を送る)
シグレ隊長「地球は、このウシトラ警備隊が守ってみせる!
「全機、攻撃開始っ!」
ナカムラ隊員「(ホーク3号のコクピットで)ラジャー」
イノウエ隊員「(ホーク1・α号のコクピットで)はいっ!」
ウシオ隊員「(ホーク1・β号のコクピットで)わかったぜ!」
(ウシトラホーク、円盤に攻撃を始める)
(ウシトラホーク1号、α・β・γ号に分離して攻撃開始。
(だが、円盤はびくともしない)
フスマ星人「うひょひょひょ。地球人ごときに、このフスマ星人が倒せると思ったかあ!
「そーれ、今度はこっちの番だ!!」
(円盤から謎の怪光線が発射される。
(怪光線、ウシトラホーク1・β号に命中する)
ウシオ隊員「うわあああああっ!」
ナカムラ隊員「ウシオ隊員っ!」
(煙をあげて墜落、炎上するβ号)
(闇の中。呆然とたたずむウシオ隊員。
(その目の前に突如、謎の宇宙人があらわれる。
(謎の宇宙人、肩を槍のようなもので縫いつけられている)
ウシオ隊員「ここは・・・どこだ?
「オレは・・・、死んだのか?」
謎の宇宙人「キミはまだ死んではいない、勇敢な地球の若者よ」
ウシオ隊員「わ、わわわ。おまえは誰だ?」
謎の宇宙人「私は、今を去ること500年前、フスマ星人を追って地球にやってきた。
「しかし、フスマ星人の策略にはまり、この槍で異空間に縫いつけられてしまったのだ。
「若者よ、この槍を抜いて私を解放してくれ。そして、ともにフスマ星人と闘おうではないか」
ウシオ隊員「わかった、この槍を引き抜けばいいんだな・・・。
「だけどよう、ひとつ聞いていいか?
「その500年前から今日まで、フスマ星人は、どこで、何をしてたんだ?」
謎の宇宙人「・・・・・・・・・・・・」
ウシオ隊員「よぉ、答えてくれよ!」
謎の宇宙人「・・・やかましいクソガキッ! つべこべいわねえで、さっさとこのクソ槍を引き抜かんか!」
ウシオ隊員「何だとこのボケっ! ・・・ま、ページがないから抜いてやらあ」
(ウシオ隊員、謎の宇宙人に刺さっていた槍を抜く。
(とたんに、激しい閃光が二人をつつむ。
(光の中からウシトラマン登場。市街地に降りたち、円盤に立ち向かう)
街の人「うおっ、あれは何だ」
少女「ウシトラマンよ、ウシトラマンが助けに来てくれたのよ!」
N「なぜ知ってる、なぜ」
(ウシトラマン、ケモノノヤリウム光線でフスマ星人の円盤を撃ち落とす。
(爆発した円盤から、巨大化したフスマ星人が登場、ウシトラマンと格闘になる)
ナカムラ隊員「がんばって、ウシトラマン!」
N「だから、どうして知ってる」
(突然、ウシトラマンのカラータイマーが青から赤に変わる。
(ウシトラマン苦しみ、ついに地面に倒れる)
イノウエ隊員「きゃあっ、ウシトラマーン!」
フスマ星人「(勝ち誇って)うひょひょひょひょひょ」
N「解説せねばなるまい。ウシトラマンは地球上では2分41秒しか活動できないのである。あやうし、ウシトラマン。がんばれ、僕らのウシトラマン」
(ウシトラホーク1・γ号のコクピット。
(シグレ隊長、ウシトラマンを見ながら)
シグレ隊長「大変だ、ウシトラマンがピンチだ!
「仕方がない・・・変身だ、とおぉぉぉぉっ!」
(シグレ隊長、コクピットから射出、空へ飛び出す。
(空中で鮮やかな一回転をキメながらシグレ隊長、コーハレッドに変身する。
(着地したコーハレッドのもとに、同じく変身したサトル、ナガレ、ジュン、ヒノワ、キリオが集合する)
シグレ「(ポーズを決めながら。以下同じ)コーハレッド、シグレ!」
サトル「コーハブルー、サトル!」
ナガレ「コーハブラック、ナガレ!」
ジュン「コーハピンク、ジュン!」
ヒノワ「コーハピンク、ヒノワ・・・って、どうしてあなたもピンクなのよ、ジュン!」
ジュン「あらあ、もちろん、私の方が女の子らしいからよ。・・・あなたなんかイエローで充分よ、イエローで」
ヒノワ「なんてこというのよ、半人前のくせにっ!」
ジュン「半人前ですって! この男女!」
サトル「まあまあ二人とも・・・。あとが、つかえているから」
キリオ「お姉ちゃんたち・・・もう、いい?」
ヒノワ「(ジュンに)ふんっ!」
ジュン「(ヒノワに)なにさっ!!」
キリオ「・・・コーハグリーン、キリオ!」
全員「集結! 法力戦隊、コーハレンジャー!!」
(キメポーズを取る一同。
(その背後でなぜか、大爆発)
(コーハ基地司令部。ニギラ司令とロボットのショードー、モニタを見守っている)
ニギラ司令「頼んだぞ、コーハレンジャー」
ショードー「オ茶ガハイリマシタ、司令」
(戦いの場、いつの間にか造成地にかわっている。
(フスマ星人、なぜか等身大サイズに戻っていて、混乱している)
フスマ星人「うひょひょひ・・・あ、あれ・・・どうして・・・いったい・・・」
シグレ「今だ! スーパーコーハメガカノンだ」
(コーハレンジャー一同、巨大なバズーカを構え、フスマ星人を狙う)
キリオ「ターゲット、ロックオン!」
シグレ「ファイヤー!」
コーハレンジャー全員「必殺、スーパーコーハメガファイヤー!!」
(バズーカ火を噴き、フスマ星人に命中)
フスマ星人「うひょぉぉぉぉ(爆炎とともに吹き飛ぶ)!」
(コーハ基地司令部。モニタを見やるニギラ司令とショードー)
ニギラ司令「やったぞ、コーハレンジャー」
ショードー「オ茶菓子モアリマスヨ、司令」
(再び造成地。赤い夕日をバックに立ち並ぶコーハレンジャー)
N「コーハレンジャーの活躍で、今日も地球の危機は救われた。
「しかし、ハクメン帝国の魔の手は次々とせまりくるだろう。
「がんばれ、コーハレンジャー。負けるな、法力戦隊コーハレンジャー!!」
(市街地。倒れたままのウシトラマン)
ウシトラマン「わしら、いったい・・・どうなるの?」
ウシトラマン「やっぱり、こいつと組むとロクなことにならねえんだ・・・」
(fin)
(H10.11.30_Y.YASUMITSU)
(PRESENTED_BY:R.YASUOKA)
(この物語はフィクションです。文中に出てくる、あるいは想起されるいかなる人物・団体・兵器・必殺技も、実在のものとはまったく無縁です)